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ウィンドウの上の植物

ルーンファクトリー4二次創作小説

◆探偵エルミナータの事件簿 前編◆

「事件よ、事件の匂いがするわ!真犯人を突き止める為に
 この名探偵エルミナータ様が一肌脱ごうじゃないの!」

城から伝書鳩で届いた一通の手紙。
それを手にして、渋い色の探偵帽をかぶった
花屋の主にして美しいエルフの女性は
 ぐっと拳を握り締めていた!

手紙の差出人は敏腕執事であるヴォルカノンから。
 「城で最近、奇怪な事件が起きているのですぞ!
 詳しく話しますので、城までお越し下さい。」
と書かれてある!

「ふふふ、この私に捜査を頼むなんて分かってるじゃないの!
コハク、後はお願いね!」
「分かったよーい、お店番は任せてなの~♪いってらっしゃい。」

同居して居る幼い少女コハクに、店を任せると
たたたっと威勢良く街の中央にそびえる城へと
走り出すエルミナータであった!


場所は、変わりここは城の執事の居住区、兼執務室。
白髪を蓄えた熱血老執事が午後の温かいリラックスティーを
ポットからカップに注いではリラックスしていた!

そこへ息を切らしながら駆け込んで来るエルフ女こと
エルミナータ。

「ヴォルカノンさん!事件と聞いてすっ飛んできたわよ。」

その言葉におぉ、と頼もしげに彼女を見やった後
ヴォルカノンは、いそいそと予備のカップを棚から取り出し
エルミナータの分のティーも丁寧な手つきで注ぐのであった。

「まず、これを飲んで落ち着いて

聞いてください。
今回お呼びしたのは、他でもない『怪事件』についてですぞ!
突然テーブルの上の物が無くなったり、
何も無い空間を皿が飛んでいったり…と。
その原因解明をお願いしたいのです!」

そこまでヴァルカノンが告げた所でエルミナータは
ばむ!とテーブルを叩き威勢よく口上を述べるのだ。

「そこまで聞けば十分だわ。後は私の『聞き込み』で
 なんとかなるわね。手始めにヴォルカノンさんはどんな被害にあったのかしら?」

「我輩の場合は、フレイ(主人公♀)殿の部屋に『お祭りのルールのお知らせ』に
向かった所何も無い空中から行き成り大量の丸太が飛んできて
危うく丸太の山に埋もれる所でした。」

「お化け…かしら。いえっお化けなんて居ないわ!
私は引き続き聞き込みをするから。行って来るわ。」

ヴォルカノンの部屋のドアを勢い良く閉めると次に
向かうのはヴォルカノンの部下である
クローリカと言う女性の執事の所だ!
ノックをして部屋に入ると
何時も通り…と言うかなんというか
クローリカは器用に寝ながら書類仕事をこなしている。

「貴女、何時も通り寝ているのね。
 今回は聞き込みに協力して貰うわ!さあ、洗いざらい話しなさい!」

「むにゃむにゃ…、はっ。私今寝ていましたか~?
聞き込み…、ああ。お城の事件の事ですね~、
喜んでお話します~♪」

先ほどまで目を完全に瞑りその状態から半目になって
半分寝ているような顔つきだった
クローリカだったがエルミナータの声に半覚醒して
ぽつぽつと知っている情報を話しだす。

「仕事をしている間に、意識が少し飛ぶと
机の上に行き成り誰かからのプレゼントが置かれているんですよ~。
不思議ですよね~?」

「それって貴女が寝ている間に誰かが置いて行ったんじゃないの?」

「失礼ですね~、私は仮に寝ていても人の気配ぐらいは分かりますよ~。」

「…そうなの?じゃあそのプレゼントって何よ。」

「私の好きなアップルパイとか焼きリンゴとかそう言うのです~。」

ほわん、とした幸せそうな顔でクローリカは胸の前で
手を組んで素敵な贈り物を思い返していた。
それを聞きつつ、エルミナータは懐から取り出した
紙切れに情報を書いていく!

(クローリカの好物を知っていると言う事は街の部外者ではなく
身近な者の犯行ね。困らせてばかりじゃなくて、プレゼントまで
置いていくとは悪気のある犯人でも無さそうだけど。)

「ありがとう、お邪魔したわ。

仕事を続けてね。私は次の場所へ行くわ!」

クローリカの部屋も後にし続けて赴くは、
第二の執事ビシュナルの元だ。
城の関係者…と言う事で
執事3人組の話を残らず聞いておこうと言う寸法だ!

「お邪魔するわよ!」

「エルミナータさんじゃないですか!本日はどう言った
用件でここへいらっしゃったのですか?」

薄い青色の綺麗な髪を持ち真面目そうな顔つきの
好青年が部屋の中で待っていた。

丁度、部屋の中に飾ってある観賞植物に水遣りを
しているらしく手にはジョウロを持ったまま振り向く
ビシュナル。


そのビシュナルに詰め寄りかくかくしかじか…と
聞き込みの協力を仰ぐのであった。


「そうですね、僕の目撃例だと
空中に食べ物を載せた皿がすいーっと移動して
見る間にその皿の上の食べ物が徐徐に無くなって行くんですよ。
あれは恐かったです…。」

「ヴォルカノンさんの話ではそれだけではなく
 テーブルの上の物が無くなったりする、と言う事だけど

それについてはどうかしら?」

「はい、机に置いてあった物が無くなる事が最近頻発しています!
タダの紛失ではなく何か人為的な物を感じますね。」

そこまでビシュナルが話すとエルミナータは、満足げに
頷き要点をメモ帳に書き込むと別れを告げ
彼の部屋を後にするのだ。


エルミナータが次に向かう先は…


◆続く◆











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